スタッフブログ
2022.02.18
年末年始はイベントが多くつい飲食し過ぎてしまったという方も多いと思います。その反省があるこの時期は、食事・運動を見直そうと心に誓われているのではないでしょうか。体重や血液検査の結果と共に血圧の数値は気にされると思います。血圧は血管の硬さや伸縮性と関連があります。血管が硬く、通りが悪いと血圧を高くしてしまいます。血液にどのくらい糖や脂肪のごみが含まれるかは動脈硬化の進み具合を左右します。そんな動脈硬化、血管の硬さや狭く詰まりそうな場所を知る検査はいくつかありますが、その1つが頚動脈エコー検査です。
血管を超音波の跳ね返りを利用した画像として観察します。超音波の当て方によって、縦切り 輪切りのように様々な角度で血管を視ることができ、血管内で盛り上がり血流を邪魔する、あるいは通らなくするプラークという存在を見つけます。狭くなった位置ではどの程度狭くなっているか数値として測れます。頸動脈の血流速度を測ることで見えない範囲での血管の状態を知る助けとなります。前日からの準備や食事の制限などのない比較的簡便な検査です。
動脈硬化は血管壁が分厚く硬くなって、伸び縮みしにくくなることです。血流が早く、血圧が高い状態の元となります。血中の糖・コレステロール・老廃物が増えると血管内に溜まってコブのようになり血流を妨げます。その老廃物のコブは剥がれて脳梗塞や心筋梗塞など離れたところで血管を詰まらせてしまう重大な事態の引き金になってしまうこともあります。そのような状態に早く気付くため、そうなる前に未然に防ぐために比較的手軽に行える頸動脈エコー検査を行ってみることはおすすめです。
多少お時間は頂きますが基本的には痛みや苦痛はほとんどありません。安心して受けていただけます。
脳に栄養と酸素を血流に乗せ送る頸動脈は大事な血管です。それと同時に頸動脈の状態は全身の動脈の状態と近いと言われるため全身の動脈硬化の指標となります。また動脈硬化は食事内容に気を付け適度な運動するなど、正しい生活習慣で改善するともいわれています。エコー検査で確認すると同時に生活習慣を見直して血管をしなやかに若々しく保って行きましょう。私も臨床検査技師としてより正確な検査を心がけて参ります。
臨床検査技師 本出