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2025.06.30
自分の骨密度を気にしたことがありますか?
骨密度が低下すると骨がもろくなり骨折しやすくなる病気が骨粗しょう症です。
骨密度は30歳ごろに最大となり、40歳代後半になると減少していきます。特に女性は閉経を迎えると減少しやすくなります。骨量は一度大幅に減ると元に戻すのは難しいため早めの対策をすることが大切と言われています。
この度、日本人の食事摂取基準(2025年度版)※の運用が令和7年度から適用されました。新たに生活機能の維持・向上にかかわる疾患等として「骨粗しょう症」が追加になりました。健康寿命を延ばし、健康で長生きするために骨折などといった運動機能の障害によって日常生活に問題が出てくると心身の健康がそこなわれることが重要と考えられるようになったからです。
食事でできる骨粗しょう症予防としては骨の形成に役立つカルシウム、ビタミンDを十分に摂ることです。カルシウムは1日600~800㎎必要ですが、平均摂取量は489㎎しか摂れていません。ビタミンDも1日9㎍必要ですが、平均摂取量は6.2㎍しか摂れていません。令和5年国民健康・栄養調査からは日本人の多くが足りていないことが分かります。
カルシウムやビタミンD が足りていないと骨密度が低下して骨粗しょう症のリスクが高くなります。カルシウムの腸からの吸収率は20%ほどにですが、ビタミンDを一緒にとることでカルシウムの吸収率を上げることができます。ビタミンDは食品からも取れますが、紫外線を浴びることで体内(皮膚)合成でもできるため、適度な日光浴もおすすめです。
カルシウムの吸収を妨げたりするため、スナック菓子やインスタント食品の摂りすぎ、アルコールやコーヒーの多飲、タバコは控えましょう。
カルシウムやビタミンDをとることは骨粗しょう症予防には重要ですが、それだけでは十分ではありません。骨の健康を維持するためにはたんぱく質やビタミンK、マグネシウムなどいろいろな栄養素が複雑に関連しているため、バランスよく食事を摂ること大切です。
また適度な運動は骨に刺激を与えて、骨密度を向上させます。適度な運動も一緒にしていきましょう。
※「日本人の食事摂取基準」とは、厚生労働省が日本人が健康で長生きするためになにをどれだけ食べたらよいか示したガイドラインで5年ごとに改定。
管理栄養士 國田