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2024年03月

 これって糖尿病?思ったときの診断と検査

2024.03.15

3月と聞くと春の気配を感じますが、まだ肌寒い日が続いています。散歩やランニング以外にも暖かい室内でできる運動もあるので活用して運動習慣を維持したいものです。

今回のスタッフブログは糖尿病の検査と診断についてです。

体調の変化やインターネットなどの情報から糖尿病かもしれないと感じた時、どんな検査をするでしょうか。

糖尿病は膵臓から分泌されるインスリンの①量が減る②効き目が悪くなることで高血糖が続く病気です。さまざまな合併症があり恐ろしいことでも知られています。

                          

血糖の状態を調べる有効な検査に血糖値、HbA1cがあります。

血糖値・・血中を流れるブドウ糖の濃さです。

HbA1c・・赤血球のヘモグロビンとブドウ糖がくっついたものの割合です。採血の前12ヶ月の平均血糖値を見ています。貧血でヘモグロビン量が少なくなっている方の場合は正確な値とならないことがあります。

 

結果の意味を知って血糖値を適切な範囲内に保つことが重要です。

糖尿病を判定する代表的な検査として、75g経口ブドウ糖負荷試験があります。空腹で来院いただき採血、その後に75gのブドウ糖が入ったサイダーなど糖液を飲んで頂きます。 時間を空けて採血し、空腹からブドウ糖摂取2時間後までの血糖値とインスリン値の変化を見ていきます。糖尿病や境界型糖尿病の判定に必要な検査です。

                                                                                                                                       

インスリン分泌をみる検査として、

インスリン:膵臓から分泌される血糖値を下げるホルモンです。血糖値と一緒に測ることで、分泌量が低下して血糖値が高いのか、効きが悪いため血糖値が高い(インスリン抵抗性)かがわかります。

 

C-ペプチド:インスリン+C-ペプチドの状態で分泌され、すぐにC-ペプチドが取れてインスリンが完成します。取れたC-ペプチドという部品のような部分はインスリンと同量(1セット)のため、C-ペプチドを測ると体内で作られるインスリンのみの量を知ることになります。

 

検査を組み合わせて診断や治療の助けにしていきます。早く気付き治療に取りかかることで合併症を防ぎ患者さんのより良い血糖管理につながると考えます。不安な症状があれば糖尿病専門医までご相談ください。

                                                                      臨床検査技師 本出