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2024年06月

糖尿病の方の災害時の食事について(管理栄養士より)

2024.06.19

今年の元日に起こった能登半島地震をはじめ、地震や豪雨などの災害のニュースが毎年のように聞かれます。そういった災害が起こった時、限られた物資の中で食事を準備しなくてはなりません。日常のようなバランスのよい食事は難しくなりますが、少しでも血糖値を良好に保つために災害時にどのようなことを食事で気をつけたらいいか、またどんな備蓄食品を準備しておいたらいいのか、事前に準備できることを紹介します。

 

【災害が起こった場合の食事の工夫】

〇災害時の配給はおにぎりやパン、インスタントラーメンなど炭水化物中心のものが多くなります。炭水化物は重要なエネルギー源ですが、血糖値を上げる食品でもあるため注意が必要です。

だいたいの目安量を知っておき、1500kcal程度にして食べ過ぎないようにしましょう。

〇食べる時にはたんぱく質を含む食品や野菜などがあれば、まずはそれらからゆっくり食べて炭水化物をあとにしましょう。よく噛んで時間をかけて食べることで血糖値の上昇が緩やかになります。

〇脱水は高血糖の要因になるため十分に水分をとることも大切です。

〇カップ麺やインスタント味噌汁などは塩分が多いので注意しましょう。スープの素を半分にして作ればすべて飲み干しても塩分は半分になります。

 

【自宅での備蓄食品を準備する時のポイント】

食事バランスを整えるためにエネルギー源となる炭水化物、筋肉など体を作るもとになるたんぱく質、体の調子を整えるビタミン・ミネラルを含む野菜などを意識して準備してみましょう。備蓄量は3日分、できれば1週間分あれば安心です。

 

また備蓄した食品が自分の好みの味ではなかったり、調理方法が分からないことがないよう確認しておくことも大切です。

最近では普段の食品を少し多めに買っておき日常で消費しながら買い足す「ローリングストック法」もいう備蓄方法もあります。

普段食べ慣れているものを準備しておくことで災害時にも活用しやすいのではないでしょうか。

(農林水産省 災害時に備えた食品ストックガイドより引用)

 

今回は食事に絞った話でしたが、他にもお薬や日用品なども必要になります。いざ災害が起こった時にあわてないよう自分にあった備えをしておきましょう。  

                               管理栄養士 國田